島の荒波で育った、肉厚な海藻「アラメ」
隠岐天然 白島アラメ
アラメの生態
「アラメ」という和名は荒布の意で、千葉県房州地方の方言に由来します。
生息範囲は日本海沿岸中~南部、太平洋沿岸岩手県以南、瀬戸内海、九州と広範囲に渡ります。大きくなると1~2mの高さになり、ふつう深いところに生育するものは高く、浅いところのものは低くなります。
海岸近くに大きな群落をつくって繁茂し、アルギン酸の原料とするために夏によく採取されます。
鉄、カルシウム、食物繊維等が豊富で、長期保存可能な食品として出荷されます。
漁から製造まで、手間ひまかけた「白島アラメ」
隠岐天然白島(しらしま)アラメは、日本海に浮かぶ隠岐の島最北の「白島海岸」沿岸で採取されています。
冬の荒波にもまれ12月頃からすくすくと育ち、春~初夏にかけて旬のアラメとして成長します。
「隠岐天然 白島アラメ」の場合は、この海岸付近に住むこの道40年のアラメ漁のベテランの方とその息子さんが、早朝から箱メガネで水中を見ながら刈り取ります。
採取したアラメは近くの海岸で天日で干して寝かせたあと、海水に付けてアラメの渋み成分を出し、細かく切って火にかけて炊き上げ、最後に再び乾かして仕上げます。
全てが手仕事でいくつもの工程を経るので、大変な根気が必要とされます。ここ白島海岸のアラメ漁においては、長年一丸となって漁を営んできたご家族の心のこもった熟練の技術により、今日に至るまで営々と美味しいアラメが作られ続けています。
アラメの食べ方 (乾燥アラメ10g2人前の場合)
まず水にもどします
※乾燥アラメの保存期間は約1年と長期保存が可能です。
- 1.ボールに10倍程度の水を入れてアラメを浸します。(浸す時間が半日と長ければ、アラメはより軟らかくいただけます。)
- 2.しばらくしてアラメが5倍ぐらいの大きさに戻ります。
- 3.砂が容器の下に溜まることがあります。アラメを上部よりつまみ上げてザルなどに移して下さい。
- 4.よく水を切って、お好みの料理にお使いください。
「アラメの煮付け」の調理方法
アラメを水に戻す時間は数十分〜半日程度を目安にお好みで。調理してみて硬いと思われる方は、少し長めに水に浸してみて自分好みの柔らかさに微調整して頂くことをおすすめします。
- 1.鍋またはフライパンに少量の油を入れ、砂糖・しょう油・味醂(清酒)・ダシなどで味付けをし細火で煮ます。
- 2.味がしみ込んできたら出来上がり。
「アラメの炊込みご飯」の調理方法
「アラメの煮付け」同様に数十分〜半日程度を目安にお好みで。滲み出た黒い汁はアラメの成分で炊き込む時に使います。
- 1.フライパンでお好みにより、とりもも肉などを入れて、お酒、しょう油などで炒めます。
- 2.といだ米にアラメの成分の黒い汁を入れます(炊飯ジャーの目分ほど)
- 3.1で炒めたとり肉と、水で戻したアラメを入れてよくかき混ぜます。
- 4.淡口しようゆ(お好みのしょう油で)を入れ味をみて、炊き込んで出来上がり。
(武田商店さんホームページより一部引用)
2020.9.18更新(2015.11.20初版公開)
有限会社 武田商店のプロフィール
社長:武田 浩志さん
1947年より、食料品や日用品を扱う小売店を営む。
現社長である浩志さんは、昭和63年に家業を継ぐために帰郷。
祖父母が立ち上げた店を継ぎ、同時にアラメの取り扱いも引き継きました。
その時に初めてアラメ漁と出来上がるまでの製造過程を知り、その労力と美味しさにあらためて感銘を受け、これを全国に広めるべく活動中。
ネットにおいては自社サイトを通じても隠岐のアラメを紹介しています。
代表取締役 | 武田 浩志 |
所在地 |
〒685-0015 隠岐の島町港町天神原29番地 |
設立 | 1947年 |